保育者として身に着けておきたいスキル
ベビーマッサージにおいては、「許可を得て触れる」という接触のルールを大切にしています。
子ども一人ひとりの気持ちを尊重しながら、安心できるふれあいを築くことが重要です。本記事では、保育士や幼稚園教諭など、保育者が活かせるベビーマッサージを応用した接触のコミュニケーションについてお伝えします。
安心できる関わり方
子どもに「この先生は安心できる」と思われることで、自然と親しみやすい関係が生まれます。
忙しい中だからこそ、「丁寧に触れる」ことを意識することが大切です。
1. 触れるときは、子どもの意思を尊重する
- 触れることが大切だからこそ、嫌がる子に無理に触れようとしないことも重要です。
- 「抱っこしようか?」「手をつなごうか?」といった声かけで、子ども自身が選べるようにすることが安心感につながります。
2. 物理的な接触だけが「ふれあい」ではない
- そばにいる、見守る、声をかけるといった関わりも、子どもにとっての大切なふれあいです。
- 目を見て話しかける、名前を呼ぶなど、さりげないコミュニケーションが子どもの安心感を育みます。
3. 選択肢をつくり、子どもの「NO」を尊重する
- 安全や衛生に関わる場面では選択肢を作ることが難しい場合もありますが、可能な場面では「どっちがいい?」と子ども自身が選べるようにしましょう。
- また、「嫌だ」という気持ちを尊重し、その意思を認めることも信頼関係を築く上で欠かせません。
保育者だからこそ担う「ふれあい」を伝える社会的な役割
子どもにより家庭でのふれあいの経験に差があると感じることはありませんか?
保育者や育児支援者は、子どもとの「ふれあい」の大切さを保護者に伝える重要な社会的役割を担っています。
日々の気づきを保護者に伝えることで、家庭でもふれあいが増え、より安心できる親子関係が育まれます。
1. 具体的で簡単なふれあいの提案をする
- 「大事な話は手をつないですると記憶に残りやすいそうです」
- 「お風呂の後に背中をなでると、リラックスしやすいですよ」
こうした提案をすることで、保護者も日常の中で無理なく取り入れやすくなります。
2. 子どもの反応を伝える
- 「○○ちゃん、お母さんと手をつないだとき、とても安心した表情をしていましたよ」
- 「お父さんに抱っこされると嬉しそうですね」
子どもが親と触れ合ったときの様子を伝えることで、タッチの大切さを実感してもらいやすくなります。
3. 保護者の気持ちに寄り添いながら、ふれあいの機会を提案する
「なかなか子どもと触れ合えていなくて…」と悩む保護者も少なくありません。そんな時は、「なかなか時間が取れないですよね」と共感しながら、日常の中でできる小さなアクションを提案してみましょう。
- おむつ替えの時にこちょこちょ遊びをする
- 髪を拭く時には、一度頭を優しく包んでから拭く
こうした小さなふれあいでも、子どもにとっては大切な時間になります。
ルールに基づいた接触を学び、続けていくことの大切さ
最近、「不適切保育」が話題になることも増えています。
こうした社会問題を防ぐためにも、保育者一人ひとりが接触のルールを学び、実践し続けることが大切です。
ルールに基づいた適切なふれあいを通じて、子どもが安心できる環境をつくっていきましょう。
